秋になりました。
秋と言えばアキアジ(魚の名前)です。
アジと付いていますが鯵ではありません。
そう、道民は鮭のことをアキアジと呼ぶのです。

この季節、道民の食卓はアキアジ一色になります。
また通称「イクラテロ」と呼ばれる、SNSのタイムラインがイクラ醤油漬けになる犯罪行為(?)も活発になります。

この「イクラテロ」、実はイクラの醤油漬けをごはんに乗せて、写真を撮って見せびらかすだけの行為。
しかし見た人の食欲を大いに刺激し、「これは自分も参加しなくては!」と思わせてしまう、実に罪作りな行為なのです!

参加方法をお教えしましょう。

まず、生の鮭から取り出した筋子を買ってきます。
(この形態、北海道では決して珍しい物ではありません。近所のスーパーでお求めください。)

買ってきた筋子
買ってきた筋子

この状態では「筋子」なのですが、ここから下処理をしていくと「イクラ」と名を変える不思議な食物、これが鮭の卵です。
「筋子」とはよく言った物で、卵の一つ一つが細かい血管に覆われ、お互いが筋のように絡みついています。
これを手際よくバラバラに出来るかが、道民の腕の見せ所なのです。

ここでのポイントは2つ。

  • ぬるま湯でほぐす。
  • イクラを真水に晒さない。

です。
ぬるま湯でほぐすことで、卵の周囲を覆っていた血管が驚くように剥がれ落ち、専用ほぐし網(売ってます)は不要です。
また、いくらは真水と接触することで卵の殻が固くなり、食べたときの食感が悪くなる原因となります。
これを防ぐためには、浸かっている周囲の液体の塩分濃度を下げない努力が必要です。
洗うぬるま湯は海水程度の塩分濃度とし、後で加える醤油に酒を加えたければ先に合わせておく事が重要です。
このため減塩醤油よりも塩分の高い醤油を使用する方が、食感の良いイクラを作る助けとなります。

下処理をしたイクラ
下処理をしたイクラ

なんて綺麗なんでしょう・・
醤油で黒く仕上げちゃうよりも、塩で色よく仕上げたくなる気持ちも良く分かります。
しかしここは心を鬼にして、醤油をドボドボと注ぎ入れるのです。

ここで入れる醤油ですが、美味しいことに越したことはありません。
買ってきたときにはちょっとプヨプヨしたイクラの粒に、浸透圧の関係で醤油成分が入り込み、パンパンになります。
美味しい漬けだれは、そのままイクラの粒に入り込んで美味しいイクラの構成要素となってくれるのです。
僕の場合は昆布醤油に日本酒を合わせ、漬けだれとしています。
日本酒はアルコールを飛ばすなどの処理をしませんが、やってみたいけれどアルコール分が気になるという方は、煮きって(一度沸騰させて)加えても良いのでは無いでしょうか。

醤油に漬けたイクラ
醤油に漬けたイクラ

後は半日おいて、翌朝のごはんにかけてSNSで写真をバラ撒けば良いのです。

このイクラテロ、実は旅行者の方でも簡単に参加できます。
ホテルに作業場となるバスルームと、保管場所となる冷蔵庫があれば良いのです。
イクラは一腹1000円程度で、朝食10回以上分にはなりますので、北海道に連泊して食べきるか、保冷剤で冷蔵し、持ち帰って家族と食べてください。

道民は外食でイクラをほとんど食ません。
それというのも今の季節を待ち続け、今だとばかり自家製イクラにして食べ尽くすからなのです。
この自家製イクラ、道民のほぼ全てが「自分が作ったイクラが一番旨い」と思ってます。
なのでどこかで食べさせてもらった際は、駄目出しはしないほうがいいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)